TRUMPF社製TruPulse nano Z type パルスファイバーレーザーは、M2値が1.6以下のシングルモードファイバーレーザーです。このレーザーはMOPA方式での発振方法のため、高周波数で高ピークパワーを維持することができます。
最大の特徴は、PulseTune機能で、”EP”タイプの場合、40種類以上のパルス波形から用途に応じて任意にパルス波形を選択して使用することができます。例えば200Wモデルの場合、1.0mJのパルスを200kHzで発振することができますが、一方で70uJのパルスを約3MHzで発振することもできます。この時のピークパワーは前者では10kWですが、後者の場合でも8kWとなり、高周波数で高ピークパワーのパルスを発振することができます。
このPulseTune機能により、1台のレーザーで切断・深堀・マーキング・クリーニング・溶接等の様々な用途に使用することが可能です。TruPulse nanoシリーズの中でも”EP-Z”タイプは最も汎用的なモデルのため、50Wモデルから600Wモデルまで幅広いモデルがラインナップされております。さらに、どのモデルの冷却方法も水冷式ではなくファン空冷式となるため、チラー等の付帯設備を必要としないこともメリットの一つです。
なおパルスレーザーは130Wと200Wモデル以外はCW発振も可能で、対象物の加熱用光源としても使用することが可能です。
モデル | TruPulse nano Z type(平均パワー20W-70W) | ||||||
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波長 | 1060nm | ||||||
M2 | < 1.6 | ||||||
平均パワー | 20W | 20W | 30W | 50W | 50W | 70W | 70W |
PulseTune機能 *1 | 無し(RM) *1 | 有り(EP) *2 | 有り(RM) *1 | 有り(RM) *1 | 有り(EP) *2 | 有り(RM) *1 | 有り(EP) *2 |
ビーム伝送ケーブル長(m) | 2/3 | 2/3 | 3 | 3 | 3 | 3 | 3/5 |
ビーム伝送オプティック/コネクター | ILOC/ILLK | ||||||
パルスパラメータ― | |||||||
最大ピークパワー *3 | > 10 kW | ||||||
最大パルスエネルギー | >1mJ | >1.2mJ | >1mJ | >1mJ | >1.2mJ | >1mJ | >1.2mJ |
繰り返し周波数 | 1-500kHz | 1-4000kHz | 1-500kHz | 1-500kHz | 1-4000kHz | 1-500kHz | 1-4000kHz |
パルス持続時間 | 26-250ns | 3-2000ns | 26-250ns | 26-250ns | 3-2000ns | 28-260ns | 3-2000ns |
PulseTune波形 | 2 | 48 | 2 | 2 | 48 | 2 | 48 |
CWモード | × | ○ | × | × | ○ | × | ○ |
CWモードでの変調範囲 | N/A | 1-100kHz | N/A | N/A | 1-100kHz | N/A | 1-100kHz |
出力パワー安定性 *3 | <5%p-p | <5%p-p | <5%p-p | <5%p-p | <5%p-p | <5%p-p | <5%p-p |
冷却方式 | 空冷 | ||||||
環境要件 | |||||||
温度範囲 | 0-45℃ | 0-45℃ | 0-45℃ | 0-40℃ | 0-40℃ | 0-40℃ | 0-40℃ |
相対湿度範囲 | 5~95%RH(結露なし) |
モデル | TruPulse Z type(平均パワー100W-600W) | ||||
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波長 | 1060nm | ||||
M2 | < 1.6 | ||||
平均パワー | 100W | 130W | 200W | 300W | 600W |
PulseTune機能 | 有り(EP)*2 | ||||
ビーム伝送ケーブル長 | 3/5m | 3m | 3m | 3m | 3.5m |
ビーム伝送オプティック/コネクター | ILOC+ | IBeam+ | IBeam+(HP) | ||
パルスパラメータ― | |||||
最大ピークパワー *3 | >10 kW | ||||
最大パルスエネルギー | >1.2mJ | >1.3mJ | >1.5mJ | >1.5mJ | >2mJ |
繰り返し周波数 | 1-4000kHz | 1-4000kHz | 1-4000kHz | 1-4000kHz | 1-4000kHz |
パルス持続時間 | 4-2000ns | 3-2000ns | 10-2000ns | 12-1220ns | 20-800ns |
PulseTune波形 | 48 | 47 | 45 | 40 | 37 |
CWモード | ○ | × | × | ○ | ○ |
CWモードでの変調範囲 | 1-100kHz | N/A | N/A | 1-100kHz | 1-100kHz |
出力パワー安定性 *3 | <5%p-p | <5%p-p | <5%p-p | <5%p-p | <5%p-p |
冷却方式 | 空冷 | 水冷 | 空冷 | ||
環境要件 | |||||
温度範囲 | 5-40℃ | 10-45℃ | 10-40℃ | 15-38℃ | 15-40℃ |
相対湿度範囲 | 5~95%RH(結露なし) |
*1 RM(Reduce Mode)シリーズ:ベーシック・ソフトウェア&ハードウェアインタフェース、2パルス波形、繰返し周波数 最高 500kHz
*2 EP(Extended Performance)シリーズ:40パルス波形、最高機能、高い操作性、CW変調機能、高パルスエネルギー&ピークパワー、パルス幅 3-2000 ns、パルス繰返し周波数 最高4MHz
*3 平均出力パワー、波形0、最大パルスエネルギー、全動作の温度範囲で測定。 ビーム伝送ケーブルが長いモデルでは、記載されているよりもピークパワーが低くなることがあります。